覚書

10.1 『アジアを結ぶ獅子たち国立劇場
『法霊神楽(ほうりょうかぐら) 権現舞』(出演:法霊神楽保存会(青森県 八戸市))
まず山伏が人として舞って、獅子を持って舞って、獅子を被って(神様になる)舞う。
山を登ることが楽しむもの、レジャーとなったのは明治以降で、それは西洋の考えが入ってきたものだと聞いた。それまでは山には神様や霊がいるためふつうの人は入ることができなくて、山伏だけが入山を許され、山(神様)と人の仲介役、巫女みたいな存在だったと。西洋の思想が入る前の人々にとっての山の存在、そして今自分が山登りにはまっていることもあって、この法霊神楽はとても興味深く観た。


10.2 文楽
【昼の部】
仮名手本忠臣蔵』五段目 二つ玉の段、六段目 身売りの段・早野勘平腹切の段
『釣女』 初世 鶴澤道八作曲 楳茂都隆平振付

【夜の部】
曽根崎心中近松門左衛門作 野澤松之輔脚色・演出/生玉社前の段・天満屋の段、澤村龍之介振付/天神森の段

人形という「もの」に成り切るということ、いわゆる「演じる」とは別方向のこと、同じこと。そして言葉は人形と離れた太夫が唱えること。人形を三人で操る術。三味線の効果。