めでたい時間

1/28 ぶじ国立劇場淡路人形浄瑠璃(二日目)を観に行く。
みっつの演目。そのうち最初の『戎舞』がものすごく楽しかった。
神さま登場。「わたし神さまです。来たのでお神酒をくださいよ。」って庄屋さんに言って、訳を問うことも無く庄屋さんはお神酒を運んでくる。
神さまはとにかくお酒を飲みたくて、次を注いでもらうための理由をあれこれこじつける。その理由はバカバカしいものからそれらしいものまで。庄屋さんはどんどん注ぐから、神様はどんどん酔っぱらってへべれけ。そして海に出て「おっきなものが釣れたゾー」ってなったら、神さまと同じくらい大きな鯛でしたー!って話。嗚呼目出たい。愛でたい。
なんて単純なんでしょ!なんて自由なんでしょ!
自分のこれまでの「楽しい」の感覚について帰り道見つめ直しながらトボトボ。
「楽しい」は毎日に大なり小なりあるけれども、「楽しむ」ということはこうやって、もたらすこと、もたらされることができる。
この演目はとても大切な演目だと思う。いつの時代もずっとずっと。
「今日はようやくお正月の気分になった」と口走る。お正月のような、はれた気持ちになることを良しとする。良しとされたい。ということは時期を問うこと無く、個人にも世の中にもあるのだろうなぁとしみじみしてしまった。