熊野メモ2(10月15日 那智→大雲取越)

那智大社では朝のお勤めに誰でも参加できると聞き嬉々として早起きを決める。朝の5時開始。まだ暗いうちに起きて身支度をし大社に向かう。早めに到着したので他に人がいなかったけれど、始まる頃になると10人ほどになった。僧侶の読経を間近に聞いてみたかったこと、毎日の朝のお勤めという少なくともお寺にとっては日常的なシーンで触れられることが嬉しい。低く地を這うような声、リズムは早くなる=テンションが上がっても音域が狭い印象で、正直女性の声でこの重厚さは難しそう。ゆっくり、ゆーっくり夜から朝になる時間を、太陽が昇るその前後を祈って待つということ。神楽でも鶏がしばしば出てきて、それは朝を迎える=太陽を呼ぶ鳥として神様の遣いのような存在であることを思い出しながら聞いていた。寺を出る頃には朝焼け。大社の別社である飛龍神社に寄り那智の滝を間近に仰ぐ。山登りをする時も滝は好きで水がある場所を歩くかどうかは行く山を選ぶポイントだったりし、でもダイナミックな滝は苦手。で、マイベストは馬頭刈山の綾滝。水が落ちるのではなく岩肌を這うように薄い水量でそっと滑る。それに比べると那智の滝はダイナミックの王様だけど、これは好き嫌いではなく圧巻であり、飛龍とはよく言ったものと痛感。
その後大雲取越へ。大変だと想像しつつ、想像以上に大変な道のり。。7時半出発。

*馬頭刈山(まずかりやま)の綾滝は泡滝と言われることもあるそう。さらさらと岩肌を水が伝う際、それがあぶくを立てるため。